吉岡星(22新卒)
SEI YOSHIOKA
・出身大学 大阪大学 外国語学部 イタリア語専攻、
大阪大学 大学院 人間科学研究科
人間科学専攻
・好きな言葉「人生で今が1番若い」
・趣味「美味しいお茶探し」
・ニックネーム「せい、せいちゃん」
2018年イタリアへの留学中、日本の性暴力事件のニュースを耳にしました。SNS上での未成年の被害者の方に対するバッシングを目の当たりにして、日本の性差別にショックを受けました。
知人の「被害者も自衛が足りなかった」という発言を見て「性暴力では被害者にも非がある」と思うのは、私と関係ない誰かだけではなく、私に近しい人も、そして「女の子は何かと危ないから」という言葉を受け入れていた私自身もなのだと気づきました。
次世代には、性差別で機会が狭められない社会を引き継ぎたいと思い、その当時住んでいた大阪で性暴力に抗議するフラワーデモに参加しました。開催が全国に拡大する中、私の出身地の富山では未開催という現状を自らの手で変えたいと思い、発起人として富山でデモを開催しました。
参加者が集まらないのではないかという不安もありましたが、「富山で開催してくれて嬉しい」という参加者の方の声を聞いて、1歩踏み出したことは無駄ではないと勇気づけられ、今後もアクションを続けたいと思いました。
留学やフラワーデモの活動を通じて、政治と生活のつながりの深さを感じた私は、30代以下の若い世代の投票率を上げたいという想いの一般社団法人に参加しました。他団体のイベントに参加する中で、センシティブな話題ではハードルが高く感じられて参加に踏み切れない、また主催側が知識を提供する講義形式では、参加者の行動変容に繋がりづらいという2つの課題を感じていました。
そこで、参加者には若者同士の繋がりを感じながら新たな一歩を踏み出してほしいと考え、さまざまな団体担当者への連絡を担ったり、イベント内で「今後実施したい取り組み」を参加者で語り合う機会をつくりました。イベント開催後には、同じ想いの同世代がいると分かって勇気づけられたという声をいただき、対話型のイベントへの高い満足度を得ることができました。
誰かを行動変容に導く過程は簡単ではありませんが、当日を見据えて、心理的安全を確保することを意識して準備を重ねることで、普段の生活では触れづらい話題でも自分達の想いを話せる空間がつくれることを実感し、同時にその意義も感じることができました。
その人の属性や自身で選択したわけではない要素によって起こる不均衡が、是正された社会を次世代に引き継ぐために、社会課題の解決にビジネスで向き合いたいと考えています。留学期間中、性差別に関するニュースをきっかけに日本の社会課題の解決に携わりたいという意識が強まり、大学院に進学しました。学ぶ中で社会ではさまざまな人々が「マイノリティ」とされ、人生の選択肢が狭められていると気がつきました。
一方で私は「マジョリティ」の要素が多く、何をするにもハードルを感じる経験が少ないことにも気がつきました。この立場から社会の不均衡を是正することが次世代のために大切であると考え、デモや一般社団法人に参加し、社会課題の解決が事業になることの難しさと、その解決を生活の中心に据えて携わりたいという思いが強まりました。
障害者と働くをかけ合わせた事業を興し、継続してきたGPという組織で、ジェンダー平等への自身の問題意識を生かして、事業拡大や新たな事業創出に貢献したいと思っています。
企業様、候補者様双方に寄り添いながら、良いご縁づくりの長期的なサポートをしたいです。一般社団法人で活動する中で、私がお声がけして一緒にイベントを開催した方から、開催から数か月後に「あの時誘ってもらったことがきっかけで、別のプロジェクトに関わろうと思い、今とても楽しいです」と言っていただいたことを印象深く覚えています。自分が介在することで、誰かのその後に繋がる新しい機会を少しでも増やしたいです。
キレイゴトは、本来そうあってほしいのに実現が難しいからこそキレイゴトと言われるのだと思います。熱意のある社員の皆さんと一緒に、試行錯誤しながら目の前の一つひとつの仕事に丁寧に取り組み、「差別のない社会の実現」というキレイゴトを言い続けて、キレイゴトの実現に一歩でも近づいていければと思っています。